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図:【学ぼうシリーズ】健康を守るため:禁止されている物質と方法:解説

解説

「競技会(時)」が具体的にいつの期間を指すのかということが、世界アンチ・ドーピング規程(Code)で定義されています。

競技会(時)は、競技会の前日のPM11時59分から開始され、競技会におけるドーピング検査で尿や血液の検体採取手続きが終了するまでの時間と定義されています。

図:競技会におけるドーピング検査で尿や血液の検体採取手続きが終了するまでの時間

参加する競技会の開始時間から終了時間まで、もしくは競技会当日のことではなく、前日のPM11:59から始まっているということに注意が必要です。(ただし、WADAから異なる期間として承認された競技会においては異なる期間が適用される。)

では、「競技会(時)において」禁止される物質と方法は、競技会(時)以外の期間であれば、使用しても良いのでしょうか?

例えば...
競技会まであと2週間でケガをしてしまい、競技会(時)において禁止されている物質を含む薬を処方されたとしたら、競技会の1週間前には使用をやめれば問題ないでしょうか?

図:禁止物質について電話で注意を受けている少年

ポイント

「競技会(時)において」禁止されている物質を、競技会前に摂取し、競技会での検査結果で禁止物質が検出された場合は、アンチ・ドーピング規則違反に問われる可能性があります。
また、体の大きさや代謝により、禁止物質が体内から排出されるスピードは人によって異なります。そのため、競技会(時)にのみ禁止されている物質を何日前までであれば摂取できるという明確な日数はありません。

自分自身が体に摂り入れるものに責任を持つ上でも、病院で診察を受ける際は


  • 自身はアスリートなため、スポーツで禁止されている物質・方法があること
  • 禁止物質、方法以外で治療を受けたいということ

こちらの2点をしっかり医師に伝えることが重要です。

なお、禁止物質を含む治療以外に治療方法がない場合は、承認を得たうえで使用することができる手続きがあります。

アクション!

今回のクイズでは、禁止表の構成に関連する「競技会(時)の定義」について注目しましたが、病院にて治療が必要となった時、禁止物質・方法を含む治療かどうかを必ず医療従事者の方と一緒に確認することが重要です。
また、アスリートとして薬を使用する前に自身が取った行動を記録・保存し、いつでも証明できるようにしておくことが大切です!

「禁止物質・方法」はどのように確認できるのか、以下をクリックして詳しい内容を確認しましょう!


図:禁止物質・方法の確認 風邪薬、アレルギーの薬、咳のテープ/湿布、サプリメント、プロテイン、皮膚の薬