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2025.08.14
【サポートスタッフ】アスリートのクリーンスポーツ行動をサポートする習慣!
対象:サポートスタッフ向け
「サポートスタッフ」と聞いて、どんな人のことを思い浮かべますか?
アンチ・ドーピングのルールでは、「サポートスタッフ」が意味する範囲は広く、監督、アスリートの技術指導を行うコーチやトレーナー、代理人やチームのスタッフ、医療従事者やアスリートの家族など、アスリートと一緒に競技会に参加したり、そのための準備をともに行う人を総称して「サポートスタッフ」と呼びます。
サポートスタッフは、アスリートの近くで様々なサポートをすることから、アスリートへの影響力がとても大きいと考えられています。言い換えると、アスリートのクリーンスポーツ行動の考え方や、実際の行動に良い影響を与えることが、サポートスタッフにはできます。
皆さんがアスリートをサポートする際に知っておくべきアンチ・ドーピングの考え方にはどのようなものがあり、その知識はどこで確認ができるのでしょうか。
アンチ・ドーピングにおけるサポートスタッフの役割
すべてのアスリートには、クリーンな環境でスポーツをする権利があります。アスリートが自分自身の権利を理解し、またクリーンなアスリートであり続けることに誇りを持つために、サポートスタッフの役割はとても重要です。
つまり、サポートスタッフの行動や正しい知識に基づく助言が、クリーンなアスリートを守る力になります。
朝起きて「今日はドーピングをしよう」と思うアスリートはいません
- スポーツを始める時、「ズルをしよう」と思って始める人はいません。キャリアのスタートはみんなクリーンアスリートです。キャリアを通して、アスリートがクリーンであり続けることに誇りを持てるよう、信頼関係を基盤としたサポートスタッフの働きかけが重要です。
- しかし、競技生活、プライベートにおいて、アスリートにとってのアンチ・ドーピングの優先順位が低くなってしまう時があると言われています。アスリートの心のゆらぎや、ドーピングに心が傾きそうになる環境や状況を察知、理解し、適切な対処方法をアスリートと一緒に考える役割をサポートスタッフは担っています。
アスリートの厳格責任
- ドーピング検査の結果、尿や血液などのアスリートの検体から、禁止物質が検出された場合、アスリート本人に全責任があります。それを「厳格(げんかく)責任」とよび、アスリートの責務(すべきこと)の1つである「体内に摂り入れる物に責任を持つ」と紐づいています。
- つまり、アスリートが責任をもって自身の行動を判断できることが重要であり、サポートスタッフはその判断をするためのサポート(アドバイスや情報の提供など)する役割を担っています。
- サポートスタッフが客観的で的確なアドバイスをするためには、最新の情報をサポートスタッフ自身が知っている必要があります。
アンチ・ドーピング規則違反に問われたサポートスタッフはいる?
- こたえは「YES(いる)」です。
- 世界アンチ・ドーピング機構が公開している「アンチ・ドーピング規則違反レポート(こちら)」を参照すると、2022年に発生したサポートスタッフのアンチ・ドーピング規則違反は68件(のべ)でした。
- アンチ・ドーピング規則違反は、アスリートのみに適用されるものと、アスリートとサポートスタッフの両方に適用されるものがあります(くわしくはこちら)。
- サポートスタッフが自分自身を守るためにも、アンチ・ドーピングのルールを理解し、行動することが求められます。
アスリートのクリーンスポーツ行動をサポートするための教材とツール
JADAクリーンスポーツ・アスリートサイト
アンチ・ドーピングの最新ルールや、アスリートとサポートスタッフともに使用できる教材やツールを探すことができます。
サイト内では、クリーンアスリートガイド(こちら)や、アンチ・ドーピングをトピックスごとに開設したウェビナー(こちら)も閲覧可能です。
【リーフレット】サポートスタッフ向け
正しいアンチ・ドーピングの知識と情報で、アスリート判断をサポートできるよう、サポートスタッフが情報を得ることができるサイトや、教材を案内しています。

【Eラーニング】国際・国内レベルアスリートのコーチ向け
世界アンチ・ドーピング機構が公開するEラーニング。
最新のアンチ・ドーピングのルールをEラーニングを通して学ぶことができます。
※事前のユーザー登録が必要です(登録方法はこちらを参照)

【動画】サポートスタッフと創る「クリーンスポーツ環境」(出演:三宅宏実さん)
トップアスリートの視点から、身近なサポートスタッフにこそ求めるサポートの在り方、具体的な行動についてお話しいただきました。
