2026.06.05

<ドーピング検査>種類と違い(尿・血液・DBS)

ドーピング検査は、アスリートがクリーンでフェアに競技に参加していることを証明するためのものです。では「ドーピング検査」には、どのような種類があるのでしょうか?
ドーピング検査の分け方にはいくつかあります。

① ドーピング検査をするタイミングと場所による分け方(→詳しくはこちら
② ドーピング検査を計画する組織による分け方
ドーピング検査を計画することができる組織には、国内アンチ・ドーピング機関(日本だとJADA)、国際競技連盟、国際オリンピック委員会や国際パラリンピック委員会などの主要競技大会機関があります。
③ ドーピング検査の時にアスリートから提供してもらう検体の種類と、その採取方法による分け方

今回は、③について、説明をします。

アスリートが提供する「検体」の種類と、その採取方法

ドーピング検査では、アスリートから提供された尿や血液を使って分析を行います。
こうした、分析に使うものを「検体(けんたい)」といいます。
「検体」の種類とその採取方法によって、3種類の検査があります。

  • 尿検査
  • 血液検査(静脈採血)
    病院での血液検査と同じように、注射針で血液を採取します
  • 血液検査(DBS)
    専用の器具を皮膚に取り付けたり、極細の針を使って少量の血液(4滴ほど)をろ紙にしみこませて採取します
    →これを乾燥血液スポット(DBS:Dried Blood Spot)といいます

これらの検査は、1つだけで行う場合もあれば、複数を組み合わせて行う場合もあります。

検体が尿の場合は尿の採取、血液の場合は静脈採取またはDBS(乾燥血液スポット)での採取

なぜ3種類あるの?

「1つの検査だけではダメなの?」「同じ血液なんだから、静脈採血したらDBSはやる必要ないんじゃない?」と思うかもしれません。
採取された検体は、世界アンチ・ドーピング機構が認定した分析機関に運ばれます。そこではアスリート一人ひとりの検体を分析し、禁止されている物質や方法が使われていないかが確認されます。
禁止表国際基準に掲載されている通り、禁止されている物質や方法には多くの種類があり、それぞれを分析する方法も異なります。分析したい物質や、その分析方法によって、適した検体が異なります。
そのため、
- 尿が向いているもの
- 血液が向いているもの
- DBSで確認しやすいもの
といった違いがあり、目的に応じて使い分けられています。
アスリートがクリーンであることを正しく証明するために、アスリート個人や競技、検査のタイミングなどの状況に応じて複数の検査が組み合わされて行われます。

もっとくわしく!DBSについて

  • DBSは血液を使った検査の1つで、尿検査や血液検査(静脈採血)と組み合わせて行われることがあります
  • 専用の器具をアスリートの腕に取り付けたり、極細の針を使って採血をします
    ※身体障がいのあるアスリートの場合、必要に応じて代わりの場所で採血
  • アスリートは通常の検査と同様に、検査員の指示に従って対応してください
腕にDBS(乾燥血液スポット)を取り付けているイメージ

Q. DBSは痛い?

注射針を使う血液検査に比べると、痛みは少ない場合が多いです。ただ、専用の器具のボタンを押した時や極細の針を刺した時、軽い「チクッ」とした痛みを感じることがあります。

Q.傷はのこる?

採血をした場所に、小さな傷が一時的に残る場合があります。気になる場合は、医師に相談してください。

Q. 注射針を使った血液検査には待機時間があったが、DBSにも待機時間はある?

DBS単独の場合は、待機時間はありません。
※ただし、通常の血液検査(静脈採血)とあわせて行う場合は、検査前の安静(60分)と着席(10分)が必要です。

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